アシュケナージが指揮するリムスキー=コルサコフを聴いた。最近ではゲルギエフの熱烈にして一気果敢にまくしたてた演奏をよく聴く。
それであらためてアシュケナージ盤をきいてみると、新鮮な蒸留水のような喉ごしで「これまたけっこうで・・・」と大変気分がよくなった。
もちろん攻撃的なゲルギエフに比べると、アシュケージの音楽の方向はまったく違うだろう。
それは簡単に言えば「自発性」とか「自然な」といった感じであろうか・・・。
そう、ここで聴かれる音楽は確かにアラビアンナイトをモチーフにはしているが、それ自体自然に存在する音楽であり、まるで北欧音楽のように透明なパースペクティヴを持っている。
冒頭、金管による主題が提示されたあと、ワーレングリーンは「おっ」と思わせるほどゆったりとしたテンポで優美な独奏ヴァイオリンを奏でる。。。
美しい。本当に美しい。
そしてオーケストラが語りはじめるのだが、この簡素なオーケストレーションによって浮かび上がる一つ一つの楽器の音色の澄んでいること!
くもりがない!どこまでも遠くが見渡せるような、本当に晴れ渡っている。
まるでバイカル湖か摩周湖のような透明度の高い、有機酸素の少ない世界だ。
個人的にはかなり好きな演奏です。
・・・でもゲルギエフ絶対派の人には薦めません(笑)。